DiMAGE Scan Dual IV を久々に使おうと思ったら、フィルムホルダーの位置決めが終わらなかったりスキャン中に駆動軸が空回りしてる感じでスキャン結果がメタメタになったり散々なことになった。
蓋を開けた状態でインデックススキャンとか掛けるとボールネジとステッピングモーターを繋いでいる部品が滑って空回りしている模様。
部品
軸を固定しているイモネジを増し締めして解決とできれば楽だが、20年物の樹脂部品なので力を掛けすぎると容易に割れてしまう。
割れてしまった場合とか、そもそも一度滑った部品なんか信用ならねえという場合には、アサ電子工業のプラスチックモールドカップリング GJ 3-3
が交換部品として使える。
手順
交換は難しくないものの面倒で、とにかく取り外す必要のあるパーツが多い。蓋を外した後もそれなりに細かいネジを15本ぐらい外す必要がある。工具はPH1とPH2のドライバーと1.5mmの六角レンチ、あとピンセットが必要になる。思いつきで記憶を頼りに書いてるので写真はなしです
蓋を開けて邪魔なフレキなどを取り外したらカップリングのイモネジを1.5mmの六角レンチで4箇所とも緩める。 次にカップリングに繋がっているステッピングモーターのネジを緩めてモーターを取り外す。モーターは上の画像で言うところの右側から差し込まれている。
この時点でカップリングは左右に動かせる状態となるが、ステッピングモーターを外しただけではカップリングを取り出すスペースがなく、どうにか外せたとしても新品のカップリングを壊さずに入れられる気がしないので、素直に可動ユニットを取り外した方がいいと思われる。
可動ユニットを外すには、ユニットを覆っている上部のプラ部品・フロントパネル・光源ユニット辺りを全て取り外し、可動ユニットを貫通している金属シャフト2本とボールネジを固定している小さな留め具のネジを緩める。留め具は取り外すなり90°回転させて退けておくなりする。
この状態で水平に可動ユニットを持ち上げるとカップリングごと浮き上がってくるはずなので、カップリングを外して新品に交換し組み戻す。 ボールネジとカップリングの間にスプリングとスペーサーが仕込まれているため、外す際にぶっ飛ばして無くさないことと、組み戻すときに正しい状態に戻すことの二点に注意が必要。なお上で示した図の状態は正しくなく、スペーサーを左に押し込んだ状態でボールネジを所定の位置に押し込むと良い感じになるはず。
動作確認
組み戻し終わった後の動作確認における注意点としては、どうもフィルムホルダーの挿入検出を光学的にやっているっぽいため、蓋を被せて半分閉めたような状態で電源投入後のキャリブレーションを走らせると、ホルダーが検出出来ずウンともスンとも言わなくなる。素直に蓋を閉めてから電源を入れましょう。
この通りやればたぶん直るはず。今回修理したのは DiMAGE Scan Dual IV だが、 DiMAGE Scan Dual II もこれと同じ問題が発生し同じ直し方をしたことがある。あんまり真面目に確認してないが III もおそらく同じだろう。
せっかく直したけどフィルムがアホみたいに高騰しててもう終わりだよ終わり